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増殖するキーボード・KeyBall61を購入しました

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はじめに

2024年も残すところ後わずか、凍結肩の治療に苦しみつつ記事を執筆してました。ストレッチチューブを体に巻き付けたまま、シコシコとタイピングしていたのですが、妻からの呼びかけに振り向いたその時、事故は起きてしまいました。腕に巻いたストレッチチューブがマグカップを引掛けてしまったのです。びしゃーっと盛大にコーヒーを机にぶちまけてしまいました。
慌てて機材を拭いて乾かして動作確認をしたのですが、KeyBall44が最も被害を被ってしまいました。アクリル板の隙間からトラックボール周りに浸みこんでしまい、挙動が変です。洗浄して乾かしてみましたが、うんともすんとも言わなくなってしまいました。苦労して作ったキーボードが二カ月足らずで壊れてしまいました。精神的にもお財布にもダメージは甚大です。もちろん、ながら作業をしてた私が悪いんですけどね、トホホ。

キーボード沼の危険性を再認識

壊れてしまったものはしょうがない、気持ちを切り替えて旧来のキーボードに戻しました。しかしながら、もう、古いキーボードでは満足できない事を認識しました。新しいキー配列に慣れてた事、凍結肩のうずき、既に分割キーボードが不可欠なのです。通常のキーボードだと背中が丸くなって痛みで長時間の作業なんてできません。タブキーとコントロールキーの複合も慣れてしまって、出来ないとタイプミスで作業が進みません。もう、分割キーボードの呪縛からは逃れられない事を自覚しました。

修理か新規購入か

Remapで動作確認をしてみると、手前の親指操作キー6カ所と、トラックボールの配置ができません。トラックボール検出基盤の破損だと思われます。構造的にも多分確定なのですが、水没破損だともっと深刻な障害を起こしているかもしれません。早々にトラックボール基板を手配したいと思いました。ですが、実はKeyBall44の様な40%キーボードならではの課題を考えてみたいと、余計な考えに取りつかれてしまいました。
そうなんです、40%キーボードは効率的なんですが、それ故に一般の人が使えない状態になってしまうのです。私の妻に遠隔で操作をお願いした際に、ログインすら出来なくて、大騒ぎになってしまったのです。数字キーがないので、そりゃそうなんですよね。トラックボール基板の入手と一般向け分割キーボードの評価をやる機会にしてしまえという考えになってしまいました。サイトを閲覧するとちょうどKeyBall61が購入できます。取り敢えずKeyBallシリーズは売るには困らなさそうなので、そのまま「遊舎工房」へと向かった次第です。

KeyBall61の組立

KeyBall61のビルド自体はKeyBall44となんら変わることはありませんでした。しかしながら、キーの数が増えている分、はんだ付けは面倒さが増しています。数が多い分、検証も増えるわけで、今回は検証でいくつかのハマるポイントがありました。知見として書き残しておきます。

トラックボール基板の故障が確定です

KeyBall61のキットを購入して、多分ちゃんと動作するトラックボール基板を獲得しました。まずはトラックボール基板を組み立ててKeyBall44に接続してみます。もしも本体側の障害だったら最悪ですが、過去からの経験としてそういう事はまれなので大丈夫と信じて通電しました。確認したところ、予想通りKeyBall44は復活しました。KeyBall61が完成したら、補修部品として追加購入することにします。

トラックボール基板を購入しました

メールで問い合わせると購入者専用の購買フォームを教えて頂きました。既に組み立て済で動作確認済を送っていただけるので、故障時の切り分けにもなるかと思います。とわいえ、製品の特性上比較的高額なので、なるだけお世話にならないように、大事に使いたいです。

LEDの取り付けは結構難しい

KeyBallに取り付けるLEDは若干熱に弱いことと、点灯不良の際に一つ前のLEDも検証が必要なこと、あるので、慎重に細かく動作確認を行いながらはんだ付けを行いました。さっくり終わるかと思っていたら、トラブル発生してしまいました。

起動しなくなった

順調に作業を進めたら、最後の検証でキーボードそのものが動作しなくなってしまいました。OLED自体も表示されず完全に沈黙です。最後の作業で取り付けたLEDのどれかなので故障範囲はかなり限定できるのですが、本体が動作しなくなる場合のFAQはありません。しょうがないので対象LEDの導通状態をテスターで計測しました。すると、最後に取り付けたLEDの導通状態がショートしています。このLEDに当たりをつけて新しいLEDを取り付けると、正常に起動しました。

点灯しないLEDを見逃していた

点灯しないLEDを見つける事に意識が向きすぎてて、一番最初のLEDが点灯していない事を見逃してしまいました。本来はアドレッサブルなLED照明だと思われるので、そういった事も十分に考えられるのですが、その場では失念してました。機体のほとんどを組み立ててから気が付きました。組み立てる前に、必ず正しく点灯している事を確認しましょう。

キースイッチソケットの基盤側を破損してしまいました

動作確認の際に基盤に直接キースイッチを取り付けて確認しました。しかしこれが大間違い、スイッチを挿入する際にキースイッチソケットが基盤配線ごと剝がれてしまいました。これには顔面蒼白です、大失敗です‼

落ち着け、配線は切れていない

取り敢えずお茶を飲んで、気を落ち着けて、破損部分を確認すると…配線自体は切れていません。瞬間接着剤で基盤にソケットを張り付けてしのげそうです。先々はキチンと基板から線を引いて修理する必要があるかもしれません。電子工作あるあるではあるのですが、やっぱり歳をとったのか、自身の工作力が衰えまくりです。とりま、動いているのでOKですが…

コンスルーピンの破損

制御モジュールは、コンスルーピンでキーボードの基盤と接続する事をお勧めしています。一度はんだ付けしてしまうと取り外しがとても大変です。こんな便利な部品があるんだ、と、感心していたのですが…
これが、思った以上にもろくて簡単に破損してしまいました。制御モジュール側にはUSB-Cコネクターがあるためにはんだ付けが必須です。そのため、コンスルーピンが折れてしまうと、取り換えに悪戦苦闘する事になってしまうのです。KeyBall61の作成の際には、私の不器用さ故のトラブルが発生しまくりと相成りました。幸いトラブルも解決できたので、転じて楽しめました。やっぱり電子工作は楽しいです。

KeyBall61を仕上げる

いろいろとしでかしましたが、何とか動いて光るようになりました。まずはキースイッチを取り付けて、新たに購入したキーキャップを装着して完成です。

ちょっと変わったキーキャップ

KeyBallシリーズはキーキャップが1Uサイズのみで構成されているので、一部のキーが用意できない場合が結構あると思います。例えばシフトキーはほとんどが1.5U以上あるのではないでしょうか。実は自作キーボード向けに全て1Uで取りまとめたキーセットを見つけていました。日本国内での販売を待っていたのですが、一向に連絡が来ませんでした。今回は、せっかく新しく組んだので、Aliexpressを使って購入することにしました。日本国内での購入価格と変わらなかったので、お財布に優しくて良かったです。実際に装着してみるとなかなかにかっこいいではありませんか!

LED映えするキースイッチ

キーキャップは半透明の素材で文字が刻まれています。うまくLEDの光が届けばなかなかかっこよさそうですが、思わぬ課題が見つかりました。KeyBall44はLEDがキースイッチの上側裏に来るのですが、KeyBall61はキースイッチの下側裏にきます。
対して今回のキーキャップはキースイッチの上側に光が届かないと文字の透過が目立ちません。KeyBall44との組み合わせがベストな感じです。追加でキースイッチを購入するので、LED映えを意識したキースイッチを取り付けてみたいと思います。

Ice Kingが届きました。
なるほど、これは確かにLED映えするキースイッチです。特にキースイッチ下側裏にLEDが来るので、キーキャップの透過部分が上にあると具合が悪かったのですが、このスイッチだと見事に光が拡散されていい感じに光ってくれます。

図 1. LED点灯
図 2. LED点灯

肩痛い…

変なところで破損事故を起こしてしまい、結局丸一日作業してました。おかげで肩が痛い痛い。
とはいえ無事に作業環境を整えることができました、これからの改善に期待です。

まとめ

図 3. Keyball61
図 4. Keyball61裏
図 5. Keyball61裏MagSafeリング

やはりKeyBall44と比べると一回り以上に大きく感じます。私は慣れてしまっているので最上段の数字キー列は無駄に感じますが、妻にとってはあると安心できるみたいです。多い分には調整が効くのでやはり60%キーボードの方が無難だと思いました。誰とも共有しないのであればKeyBall43など、より効率を追及するのも良いと思います。KeyBall44もKeyBall61も魅力的なキーボードです。本当にお勧めできる分割キーボードです。肩の痛みにも効果的なので、パソコンで作業をする方には、ぜひ一度お試しください。

KeyBall44との使い分け

二つのタイプのKeyBallを所有することになりました。今後は双方を使いこなすためのキーマップなどを検討してみようかと考えています。

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