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隠居ラズパイが地域の守り神に!今を「見える化」する、災害時専用デジタルサイネージの構築

目次

はじめに:「聞こえない」を「見える」に変える

災害時、町中に流れる防災無線。しかし、「雨音でかき消される」「内容が聞き取りにくい」という声は少なくありません。特に避難所となる町内会館において、正確な情報を全員に届けることは最優先事項です。
そこで、以前ご紹介した「町内会専用Wi-Fi」に続き、余っている機材を活用して「災害時専用デジタルサイネージ(電子掲示板)」を自作しました。

災害時専用デジタルサイネージ:防災情報のテキスト化掲示

最大のポイントは、「防災情報をテキスト(文字)にして画面に映し出す」というアイデアです。
将来的には防災無線をテキスト化して地域にお伝えすることができればと考えています。

  • 耳の不自由な方や高齢者への配慮:音だけに頼らず、大きな文字で情報を確認できる安心感を提供します。
  • 情報の見逃し防止:放送が終わった後でも、画面を見れば内容を再確認できます。
  • 多言語連携の基盤:テキスト化することで、将来的に外国籍の住民の方への翻訳表示も視野に入れています。

構築の舞台裏:信頼の「Anthias」と「Pi3」

今回も「低予算」と「使いやすさ」にこだわりました。

  • プラットフォーム:棚の奥で眠っていた「Raspberry Pi 3(Pi3)」を再利用。
  • システム:世界中で実績のあるオープンソースの「Anthias」を採用しました。ブラウザから簡単に表示内容を管理できるため、刻一刻と変わる状況に即座に対応できます。
  • 物理スイッチの継承:Wi-Fi機と同様、GPIOを活用した「魔法の1ボタン」を搭載。「押せば起動、もう一度押せば安全終了」という家電感覚の操作性は、ITに詳しくない担当者でも迷わず扱えるための必須条件です。

5分でできる!Anthias導入

「デジタルサイネージ」と聞くと難しそうですが、実は手順はたったの3ステップです。

ステップ1:SDカードの準備(OSの書き込み)

まずは 、起動用のSDカードを作ります。

  1. PCに専用ソフト「Raspberry Pi Imager」をインストールします。
  2. 「Raspberry Pi OS (Legacy, 64-bit) Bullseye」 を選択します。(安定性重視なのでこのバージョンを選びました)
  3. SDカードをPCに差し込み、「書き込み」ボタンで書き込みます。

ステップ2:Anthiasをインストール

SDカードをラズパイに入れて起動したら、インターネットに繋いでAnthiasをインストールします。

curl -sL https://install.anthias.dev | sh

完了までコーヒーを飲みながら待ちましょう。

ステップ3:スマホやPCから操作

インストールが終わると、同じWi-Fiに繋がっているスマホやPCのブラウザから、専用の管理画面(ダッシュボード)にアクセスできるようになります。

情報の「ハブ」としての役割

このサイネージは、自治会で閉じるものではありません。私たちは市への提案として、以下の可能性を探っています。

  • 公共データの自動反映:市の防災システムと連携し、避難指示や気象情報を自動でサイネージに流す。
  • 官民連携の新しいカタチ:住民が自ら作ったインフラを、市が正確な情報でバックアップする。そんな「共助と公助の融合」を目指しています。

まずは市が用意した防災リーフレットを一式預かって、サイネージ向けに再編集して掲示する様にしました。もちろん表示内容は確認頂いた上で自治会の署名を入れて完成です。

まとめ:ないなら、作ればいいじゃないか!

「高額なシステムがないからできない」と諦めるのではなく、手元にある資源(隠居ラズパイ)と知恵(オープンソース)を組み合わせることで、地域独自の防災対策は一歩前に進みます。災害時に誰も取り残さない。そんな「やさしいデジタル」を、これからも自治会活動を糧に経験し発信していきます。

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