我が家のあらゆる情報資産を一手に引き受け、「Synology Drive」によるPCやスマホ間のリアルタイム同期・ファイル共有で、今や生活のインフラと化していたSynology NAS 「DS918+」。 ある日突然、その平和な日常が崩れ去りました。
原因不明の「不正な再起動」が頻発するようになってしまったのです。今回は、この突然のトラブルから、最新の後継機DS923+を手配してインフラを最速で復旧させるまでの「現状復帰編」をお届けします。
異常発生:はじまりは「不正な再起動」の通知
DHCPサーバーが突然機能しなくなりましたでした。
最初は一時的な機能障害か何かかと思っていましたが、その後も突然リセットが頻発する事態に。Synology Driveでの同期が止まり、日常の作業や家族との共有が麻痺し始めます。「データは大丈夫か?」という焦りと、イマイチ原因が分からないのはとってもストレスです。
独自OSを積んだ専用の機械だからこそ、トラブル時はメーカーのサポート品質が命綱になります。「Synology Active Insight」がしっかりとサポートにログ(debug.dat)に状況を記録しています。Synology Accountから障害チケットを発行してから解決までの流れは、非常に優秀で満足できる内容でした。
debug.datはZIP形式のアーカイブファイルでした。NASのさまざまなログ情報が格納されていました。簡単に確認した限りはプライベートな情報は含まれていません。私は修理最優先なので気にしないで送りましたが、気になった際には自分でアーカイブを展開して確認できます。

Synology Accountのダッシュボードです。こういった高品質なサポートはありがたいですね。自作NASではこうはいきません。
ログを解析したサポートから、即座に次のような具体的な回答が届いたのです。
「お客様にてNAS本体のRESETボタンの操作をしていない場合、RESETボタンに埃がつまることなどが原因でリセットが実行されるケースがございます。」
この回答のおかげで、「OSのバグや設定の不具合ではない。機械的な障害なら今すぐ代替機を購入するしかない」と迷いなく次のステップへ舵を切ることができました。ダラダラと原因を探る時間をカットできたのは、優秀なサポートのおかげです。
精神的支柱:フルリカバリだけはやってある…でも未検証の「守りの盾」なのでした
「本体の買い替え」という重大な局面に立たされてもパニックにならずに済んだのは、裏で「3-2-1バックアップ」の体制を敷いていたからです。我が家では、Synology Driveの利便性を最大限に享受しつつ、重要なデータはすべて 「Hyper Backup」を使い、自作のXigmaNAS(rsyncサーバー)へ定期的にバックアップしていました。
- メイン(運用): Synology DS918+
- バックアップ: 自作XigmaNAS(rsync)
実は、この環境で「フルリカバリ(全データ復元)」のテストまでは行えていませんでした。「設定はしてあるが、本当に一発で元通りになるか?」という不安は正直ありましたが、それでも「手元以外にデータが残っている」という事実だけで、絶望の淵でも冷静な判断ができます。
決断と現状復帰:DS923+への最速リプレイス
インフラを1日でも早く復旧させるため、後継機であるDS923+を即座に手配。CeleronからRyzenへとパワーアップした最新機です。Synologyの素晴らしいところは、「HDD Migration(HDDの挿し替え)」だけで、OS(DSM)の環境ごとスムーズに引っ越せる点です。
- DS918+からHDDを順番通りに抜く
- DS923+へまったく同じ順番で挿す
- 電源を入れ、画面の指示に従ってDSMを移行する
緊張の電源投入から数分。無事に起動し、PC側のSynology Driveが再同期を始めたとき心から安堵しました。Hyper BackupからXigmaNASへの「再リンク(Relink)」もスムーズに完了し、あっという間に元の安全な運用環境を取り戻すことができました。日常のインフラが戻り、ひとまず大満足の結末……となるはずでした。
しかし、役目を終えて手元に残った、故障したはずの「DS918+」。 優秀なサポートが残した「ハードウェアのスイッチによる電源リセットが発生している」という言葉が、どうしても引っかかっていました「……もしかして、基板全体の寿命ではなく、文字通り『リセットスイッチ』が壊れているだけでは?」そう思い立った私は、工具を手に取り、DS918+の分解を始めることにしたのです。
(後編:【分解・修理編】へ続く)



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