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Snapshot Replication/DSMアプリケーション・Synology-NASの活用

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はじめに

HyperBackupでほぼ毎日のバックアップは自動化できました。しかし!当日の「やっちまった!」は取り返しができません。せめて1時間前に戻せたら良いのに…
ちなみに、MacOSのTimeMachineバックアップは直近1時間まで対応が可能です。これだけでも作業端末をMacOSにする価値はあると私は思っています。ですが、当然MacOSに限定されてしまうのは、全体のバックアップに据える事はできませんでした。
そこで「Snapshot Replication」の出番です。
スナップショットを使うと簡単に状態を保存して、巻き戻せる状態を作り出せる仕組みです。HyperBackupと組み合わせることで、TimeMachineバックアップ相当のサービスが構築できます、これでNASのバックアップは完全体です!

Snapshot replication/DSMアプリケーション

Snapshot replicationはDSMアプリケーションです。パッケージセンターよりインストールします。

Btrfsファイルシステムを活用して、共有フォルダーおよびLUNのポイントインタイム コピーを作ります。このコピーは他のSynology NASに複製することも可能です。Snapshot replicationを導入する事で、喪失した情報資産を即座に復元できます。

図 1. Snapshot replication

導入できない機種があります

Snapshot replicationはBtrfs(ファイルシステム)に強く依存しています。搭載CPUの処理能力やメモリ容量を要求するので、エントリーモデルでは利用できない場合もあります。この機能を利用したい場合、所有の機種が対応しているか、必ず確認してください。

Btrfs:(B-tree file system)はLinux向けのファイルシステムです。スナップショットやコピーオンライトなどの便利な機能を提供し、耐障害性の強化、修復機能、容易な管理など、多くの特徴を持っています。

スナップショット

スナップショットは共有フォルダーごとに設定する事ができます。更新が多いフォルダーに限定して設定する事で、スナップショットに必要な領域を節約する事ができます。写真や動画などは1日間隔でも十分だと思いますので、私はドキュメントフォルダーのみにスナップショット設定を行っています。

保持ポリシーを設定して、「自動クリーンアップ」を設定しておくことをお勧めします。特にHyperBackupと併用しているのでスナップショット自体は数日保持しておけば問題ないです。私は「2日間の保持」で運用しています。

図 2. スナップショット

復元

スナップショットの復元も簡単です。一覧を表示して、目的のタイムスタンプをもったスナップショットを選択して復元するだけで、タイムスタンプ時点の状態に復元する事ができます。

図 3. 復元

領域の解放

保持期間を過ぎたスナップショットは即時に廃棄されません。システムの空き時間に廃棄処理を行うのですが、通常業務の時間帯を避けて実行するよう調整することで、よりクレバーな運用が可能です。ストレージの安全な運用のためにも、ぜひストレージマネージャは一度アクセスしてみてください。

まとめ

Snapshot replicationはとても高度な機能なのですが、設定や利用自体は本当に簡単に利用する事ができます。耐障害性の強化や修復機能を使って、NASだから実現できる情報基盤を構成しているのだと思いました。Btrfsが利用できる機材を増設した際には、機器間でのSnapshot replicationも構築してみたいですね。
これからも、よりよいNASの使い方について記事を発信していきますので、よろしくお願いします。

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